top of page

視覚障害者の仕事の能力

私が最初に勤めた一般企業ではSEをしていました。

その当時、まだ画面などを読み上げてくれるパソコンはあまりありませんでした。更に、一般企業では汎用大型機やオフコンが主流の時代でした。

そのような中で開発の仕事をするために、私は「オプタコン」という機器を使用していました。

ピンが100本あり、画面や紙の情報がそのままピンに浮き出るという機械です。

ピン100本は、人差し指の第1・第2関節で感じて文字を判断します。

点字は6点で難しいというのに、こちらは100ピンですから更に大変です。

少し話が逸れてしまいました。

この機械を使って画面を読んだり紙を読んだりしていたため、同僚より物を読む速度は遅くても、プログラムを設計したり作成するという仕事は対等にできました。

見えないからできないという仕事は、当時の私の職場にはありませんでした。

それに対して、現在の視覚障害者の仕事の環境はどうでしょうか?

パソコンが扱えるかどうかが、仕事の能力を大きく左右する要素となっています。

そして、見逃してはいけないことは、以前のブログに書いた「スクリーンリーダー」の性能が、仕事の限界値を決めてしまうということです。

いくらパソコンの操作ができても、読み上げてくれなければ仕事にはなりません。

そういう意味で、仕事をする際に、スクリーンリーダーの選定はとても重要になります。

ラビットの販売などの購買を管理するシステムはPC-Talkerで動作するように作られています。

そのため、このシステム内で仕事をするには、PC-Talkerで十分です。

しかし、クラウドサービスやスプレッドシートなど様々なサービスに対応しようとすると、PC-TalkerやNetReaderでは限界があります。

つまり、パソコンができるかどうかではなく、私たち視覚障害者の仕事は、スクリーンリーダーの限界が自分の仕事の限界を作ってしまうということを理解することが重要です。



 
 

最新記事

すべて表示
出張最終日と次の大阪の展示会

今日は6時に起床。そのままメールチェックなどの仕事をして、ホテルのチェックアウトは10時。 日本ライトハウスまで歩いて30秒ほどなので、用具の担当の方に顔を出し、11月21日と22日の展示会に出展させてもらえないかお願いに行きました。無事に承諾していただき、ほっとしました。 ライトハウスから新大阪に行くために淀屋橋まで歩きましたが、私が思った所に地下に降りる階段がありません。香織ちゃんは「そんなの

 
 
ホテル二日目と大阪での発見

今日はホテルの二日目。 この部屋でいろいろ気がついたことがあります。 一つはトイレを流すときの音。これが信じられないほど大きく、夜中にトイレに行くのをためらうほどでした。 そして、冷蔵庫の音。昨日はそんな音をしていなかったのですが、今日、冷蔵庫を開けて閉めた瞬間からいきなり大きな音が鳴り出しました。香織ちゃんは、その冷蔵庫の音で今朝は目を覚ましました。 もちろん良いところもあります。お風呂のシャン

 
 
忘れ物続きの大阪出張

今日は3時過ぎに目が覚めました。とても寒かったので、もう一度寝ようとベッドに戻りましたが、寝られそうもないためエアコンをつけて起きてしまいました。 それから約1時間仕事をして、ゆっくりお風呂に入りリラックス。 今日から二泊三日で大阪に行くため、出張の準備をしながら細かな仕事や電話サポートなどを対応しました。 するともう出かける時間。香織ちゃんと急いで家を出て東京駅へ。 幸い、じいちゃんが駅まで車で

 
 
bottom of page