コラム1 iPhoneで生活を便利Rivoとの出会い
- Akihiro Arakawa
- 4月11日
- 読了時間: 3分
視覚障害者のみなさん、iPhoneでこんなこと思ったことはありませんか?
「画面がつるつるでボタンがない。見えないと使えない」
「Siriで何でもできると聞いて買ったノに、できることは限られていて前の電話の方がよかった」
「いくら視覚障害者のiPhone教室に通っても、使える様になった感じが全くしない」
何を隠そう上記はすべて私が経験したことです。最後の「iPhone教室」には通いませんでしたが、その分妻にいくら教わっても使える様にはなりませんでした。
一生懸命頑張っても、努力を重ねても、うまくいかないことは誰にでもあるものです。その一つに、視覚障害者のiPhoneやAndroidの画面操作が挙げられるのではないでしょうか。
つるつるの画面に目印をつけたとしても、スワイプ操作にどれほど熟練したとしても、Siriで様々なことができるようになったとしても、決して使いやすいとは言えません。
私も2010年頃からiPhoneやAndroidを購入して使ってきましたが、便利とは感じられませんでした。それがRivoの登場により、私の生活は大きく変わりました。
RivoやHable Oneがあるのに、なぜ苦労してスマートフォンを使おうとするのか、私には不思議でなりません。
このようなことを書くと、「荒川は売りたいからそんなことを言っている」と思われるかもしれませんが、これは事実です。
そこで今回は、私がRivo2を取り扱うようになった経緯を簡単にご紹介します。私の本気度が少しでも皆様に伝われば幸いです。
初期のRivoは約1万5千円程度で販売されていました。もちろん、ラビットが販売していたわけではありません。私も初期のRivoに期待して購入しましたが、残念ながら使い物になりませんでした。
使えなかった理由は、Rivoそのものが日本語で正常に動作しなかったからです。これは、私の努力ではどうすることもできませんでした。
それから数年後、私は別件で韓国に出張することになりました。その際、現地の韓国の方から「Rivoの社長が会いたいと言っている。会っていただけないだろうか」と打診を受けました。
もちろん、私の答えは即座に「いいえ、お会いしたくありません」でした。1万5千円とはいえ、全く使えない商品を買ったわけですから、評判の良くない社長に会いたいとは思いませんでした。
しかし、「どうしても会ってほしい」と頼まれ、仕方なくお会いすることにしました。そして、Rivoの社長から新しいRivo2を販売すること、ぜひ日本で取り扱ってほしいことを熱心に説明されました。
その時のRivoの社長の真摯な態度に、私は非常に好感を持ちました。そして、ビジネスの話になりました。
当時は円高とはいえ、初期のRivoに比べて3倍の価格設定にする必要がありました。「3倍」です!
頭の中では様々な声が飛び交いました。
「荒川は、キーボードを3倍で売るなんて、金儲けのことしか考えていない」
「初期のRivoのように、荒川は詐欺まがいのことをするつもりではないか?」
「頑張れば指だけでも十分に操作できるのに、変なものを売りつけようとするとは」
など、様々な批判が頭をよぎりました。
最終的に決断したのは、Rivoの社長の次の言葉でした。
「これを扱っていただければ、日本の視覚障害者のiPhoneを使うハードルは格段に下がります。私は、日本の皆様を初期のRivoのように裏切ることは決してありません。私を信じてください」
様々な誹謗中傷が頭をよぎりましたが、私はこの言葉で覚悟を決めました。これがRivo2と私の出会いでした。